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第141話 *
廊下の先から足音が響いてきて、高梨が部屋に戻ってくる。その手には大きなペンチが握られていた。
「動かないでくれよ」
高梨がペンチの刃をひらきながら言う。
「はい」
陽斗がゆるく俯くと、その髪の生えぎわと肩を、光斗が両手で支えた。
「よかったね、陽斗」
光斗が汗ばんだ笑顔を見せる。陽斗もそれに笑みを返した。
ペンチの刃が、肌と首輪の隙間にグリッと差しこまれ、首が窮屈になる。と思った瞬間、バチンッと激しい破裂音がして喉元から輪が離れていった。
「……ぁ」
ボトリと太い首輪が、光斗の胸に落ちる。
高梨はペンチを床に放り投げ、陽斗の身体に両手を這 わせて、腰から胸まで一気に撫であげた。
「……ぁ、は……っ」
「噛んでいい?」
ささやき声は、情欲に掠れている。
「ん……うん、噛んで……」
男の声だけで再び達しそうになった。身をよじって切なさに耐えていたら、高梨の吐息を首筋に感じる。
相手は一度、舌先で肌を舐めて目的の場所を確認し、それから、ガッと噛みついてきた。
「――ア、んっ――」
首の後ろに痛みを覚えた刹那、また後孔に挿入される。高梨は噛みながら雄の象徴をねじこんできた。
「あ、いッ、ひゃ、アああっ」
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