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第6話
勇気にとっては満足できたらしいが肝心の心は俺から離れてくれない。
俺のシャツを握りしめ顔を俺の肩に埋めたままだ。
これじゃ食事がきても食べれないんだけど
「響ーそのままちゅーしちゃってー!」
て、ここどんだけ人目あると思ってるわけ?普段一匹狼な心がこんなんなってるだけでも皆が唖然としてるのにキスまでしたら大変な事になるだろう。
さすがにまだそこまで注目を浴びたくはないんだけどなぁ。勇気の言葉に少し期待したのか心が顔をあげ俺を見つめてくる。
綺麗な顔に涙目で上目遣いって可愛いな。普段とのギャップがありすぎる心に貪りつきたくなるが我慢する。教室では横暴なのに俺の前だけこんな可愛くなるギャップがツボで一番のお気に入りなんだけど
「部屋でたくさんしてやるから我慢して」
心の耳元で囁けば納得してくれたのかゆっくりと俺から離れてくれた。
「響ずるーい!俺の萌は?おれのー!萌が足りなーい!ひーびーきー」
「ダメだ!部屋ならいいがこんな可愛いい心を他の奴等に見られたら心が襲われるだろ?」
わーわーうるさい勇気をなだめようやく運ばれてきた食事に手をつけようとしたら今日一番の歓喜の声が食事に広がった。
「きたよー生徒会ー!響出番だ!」
そう。生徒会のお出ましだ。
勇気の言葉に心がビクリと反応したが先程の件があるからか俺を寂しげな目でみながらも何も言うことはなかった。
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