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第16話
ついに意識を飛ばしてしまった心の体をふいてベッドにねかせてあげる。
余計お腹へったんだけどなぁ、結局ご飯つくってもらえなかったんだけど。
あの子ご飯作れないかな?
無理なら勇気に頼むか?どうせ来るだろうし。
いつの間にか覗きを終了していたあの子を思い出しながら取り敢えず服を着てリビングに向かう
ソファに縮こまる子は俺が来たことに気づいてないみたいで俯いたままだ。
「まだ具合悪いの?」
「え?」
声をかければ漸く俺の存在に気付いてくれたみたいで驚きこちらを見る。何故かその目には涙がたまっていた。
今日泣き顔見る確率高くない?
俺そこまで泣き顔フェチでもないし、泣き顔見るなら普段泣かなそうな奴の泣き顔みたいんだけど
「どうした」
「あ、いや何でもないです」
一生懸命涙を拭いながらなんでもないって言われてもなぁ。何かありましたって言ってるようなものじゃねぇか。
こういうの好きじゃないんだけどね。
連れてきた手前相手するしかないのか?
勇気がいれば代わりをしてくれるんだけど。
もうそろそろ来る頃だろうし待つかな?なんて考えてたら流石は勇気ナイスタイミングで俺の部屋に突入してきた。
「あー!響平凡くんなかした?」
「知らねぇよ気付いたら泣いてたの」
「えー?なんでー?なんで平凡くん泣いてるの?」
て、さっきから平凡くん平凡くんて勇気失礼じゃないのか?あたふたしながら何かを言おうとしてる平凡くんは(あ、移っちゃった)俺と勇気を交互にみてる。
「あ、もしかして平凡くん響に惚れちゃった?」
「え、ちが、いやちがくないけど」
そういうことか。心とヤッてる姿見て泣いたみたいな?残念ながら俺のタイプじゃないんだけどね
「平凡くんには響は荷が重いから止めたほうがいいよー!ね?響」
と言いながら俺の上に座り見せつけるようにキスをしてきた勇気に呆れながら応えてあげる。
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