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第22話
あの後またぐっすりと眠りだした心をベッドにねかせ裕翔の荷物を取りに行って部屋に戻ってきた。
タイミングよく森川は部屋にはいなくてそそくさと退出してきたわけだ。
裕翔は疲れたのだろう早々に部屋に引っ込んでいった。
「これかれどうするべきだ?」
リビングのソファに座れば甘えるように勇気が俺の膝の上に座ってきてそれを抱きしめながら勇気に聞いた。
「んー?響は会長が気に入ったんだよね?」
「まぁ、そうだな」
「このまま会長せめてもいいけど」
「けど?」
「会計くんがかわいそうだしなー」
よく聞けばチャラ男会計と名高い会計は森川の追っかけにはならず一人で今も仕事をしてるらしい。だがもう一ヶ月近くたっている。そろそろ体力の限界だろうというのが勇気の考えらしい。
「見た目は響のタイプじゃないけどねー綺麗な顔してるし、チャラ男だけど中身は響のタイプだと思うよ?」
俺の胸にグリグリと頭をなすりつけながら伝えてくる勇気に思わず笑ってしまった。
「放置しすぎたか?」
「んーそんなことないけどさー」
そう言いながら寂しかったのだろう。
未だに離れない勇気に少し罪悪感を覚える。
「萌が足りなーい。もっとちょーだい?」
くいっと小首を傾げながら見つめる勇気にちゅーっとキスを与えれば満足したのか笑顔で俺から離れて部屋から出て行った。
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