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第29話

凄い隈だなー一人でこの量を一ヶ月近くこなしてるならそうなるか。 にしても軽いな。 暴れる奈央を抱き上げたままソファに座る 「ちょっとー離してー俺突っ込まれる趣味はないんだけどー」 怯えてるのを隠そうとしながら一生懸命伝えてくる奈央。 確かに身長が低いのが欠点だが綺麗な顔してるし中身も俺の好みかもしれない。 さすが勇気俺の好みは全て把握してんな 「きいてるー?てかきみだれー?」 「ん?響」 「響ちゃん?」 「こんな大男にちゃんは似合わないだろう 響って呼べよ」 耳元でわざとらしく囁いてやれば奈央の体が一瞬はねた 「お前ちゃんと飯食ってるか?」 「えー?それ君には関係なくないー?」 「俺こんな痩せ細ってるやつとヤル趣味ないんだよ」 「いやー俺やらないからね?」 「ちゃんと寝てるのか?」 「きいてるー?」 俺の上から一生懸命降りようとしてる奈央をより俺に密着させるように抱きしめる。 「ほら、今日は何もしねぇからとりあえず寝ろ」 「仕事あるからー」 「俺がしといてやるから」 そんなのダメに決まってんじゃんとか何かグチグチ言ってる奈央を抱きしめたまま立ち上がり奈央が座ってた椅子に座る。 いい椅子だなこれ。広いから奈央抱きしめたまま座れたじゃん。 「ほら、いい子だから寝なさい」 片手で奈央の背中をゆっくりと撫でていく。勇気にこれやったら10秒で寝るからな。 奈央にも効くみたいでブツブツ言ってる声が段々小さくなっていって俺の体に自分の体を預けてきた。

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