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第31話
「どしたの?マリモくんはー?」
「流は今楓の部屋だ」
楓って誰?
「まぁ、ここにいないならいいけどさ、会長マリモくんと一緒にいなくていいのか?その楓って奴に取られるんじゃないの?」
未だに部屋の中に入ってこない会長に問いかける。
奈央はまだ起きそうにはない。
もう少し寝かせてあげたいんだけどね。
「貴様はここで何をしてる」
「響だよ会長」
「俺様がなんと呼ぼうが問題はない」
はいはい。調教もすんでない会長と話しても疲れるだけみたいだな。昨日はあんなに可愛かったのに。
相手するだけ無駄か。勇気もまだだって言ってたしな。
会長を無視することにして再び仕事を再開させるが無視された事なんて今まで無かったんだろう。苛立った様子で俺に近付いてきた会長は何を思ったか奈央の頭を叩こうとした。
「ちょっと会長、奈央になにするわけ?」
セーフぎりぎり会長の腕を掴むことに成功した俺はそのまま会長の腕を捻りあげる。痛みでゆがんで行く顔。あーやっぱ俺のタイプかもしれない。
「なに?会長?俺に襲われにきたの?」
「なッ、ちがう」
「なーんだ残念。ならマリモ君のとこに戻りなよ」
腕を離ししっしっと手を振ってあげる。
会長は動こうとしない。それにどこか悔しそうな顔をしてる。
どういう心情なのか。てかあんまり騒ぐと奈央が起きるんじゃないかって内心ヒヤヒヤなんだけどなー
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