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第32話
何を言うわけでもなく、そこから動くわけでもない会長。
何がしたいんだろうか。
まぁ、何も仕掛けてこないんだったら俺はベツにどーでもいいから書類に目を通していく
「、んで」
「ん?」
何か言った?再び会長に目を戻せばあらビックリ泣きそうになっているじゃないか。
なんか心に似てるな
「どーしたんだ?」
「なんで俺様が貴様に振り回されなければいけない」
「え?俺そんなことしてないけど?なに?そんなに昨日のキスが忘れられなかった?」
クスリと笑ってみれば当たったのか会長の顔が真っ赤になっていた。
「昨日の会長は可愛かったけどねー俺今会長の事相手に出来ないんだよね」
「なんだそれは」
「んー?勇気に会わなかった?」
「勇気?新垣のことか」
「そーそー。勇気が会長の事は暫くお預けって言うからね」
「どういう事だ」
「会長、俺バカは嫌いだよ?」
驚き目を見開いた後再び泣きそうになる会長。
奈央がいなかったら会長のこと抱きしめていたかもしれない。
綺麗で強気なその目に溜まる涙はなんて綺麗なんだろうか。やっぱ会長は俺を興奮させる。
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