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第35話
「響おかえりー」
「響さんおかえりなさい」
あーそういえば裕翔もいたな。忘れてた。
勇気は奈央を連れてくると分かってたんだろうから奈央をみても驚きはしてないが、裕翔は奈央をみて固まっている。
「あれー?君流ちゃんのオトモダチじゃーん」
オトモダチが卑猥に聞こえるのがすげぇな。
奈央の中ではそういう位置づけなのだろうか
裕翔は違うと何故か俺を見ながら必死に否定している。
別にどうでもいいけどな
「会計くん、裕翔くんいじめてないで座って」
「いじめてないしー、会計くんて名前みたいに呼ばないでー」
「んー会計くんは会計くんだから仕方がない」
「いや、ちゃんと都筑奈央って名前あるんだけど」
「奈央くんねーオッケー覚えた覚えた」
適当な勇気に不満そうな奈央。それをあたふたしながら見守る裕翔。なんか小動物ばっかで胸焼けしそうなんだが
「奈央くん、今までよく頑張ったね」
飯を食い終えてからすぐの勇気の言葉
「なにそれー」
「ご褒美に響貸してあげるー」
俺は本か何かなんだろうか?
「だそうだ。いるか?」
「え?」
戸惑いながら奈央はコクリと頷いた。
「王様✕チャラ男かーいいねぇー萌えるよ!響!萌えるよ」
「はいはい」
相変わらず勇気の思考回路はよく分からない。
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