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第54話

あ、がっつきすぎちゃった。 力が抜けた碧を支えつつ副委員長を見れば唖然としながらも顔は真っ赤に染まっている。 「副委員長ーごめんね?」 「あ、いや、てか、え?」 「何言ってるかわかんない」 「いや、なにしてんのあんた」 「だって碧が誘ってくるのが悪いしさ」 あんな可愛いお誘いだめでしょう。 碧が悪いよ。俺の腕の中で生理的にたまった涙を目にいっぱいに浮かべて息を整えてる碧にまたがっつきたくなるがさすがに体力がもたないし、ここでヤるのはちょっと躊躇われる。 「委員長の彼氏なわけ?」 「違うよー俺の可愛いオトモダチ」 奈央の言い方を真似てみた。 は?と言いたげな副委員長。この子綺麗な顔のわりに中身は男っぽいな 「副委員長もする?」 「馬鹿じゃねぇの!するわけねぇだろ」 「残念」 まぁ、碧が手出すなって言うからね元からやるつもりはないんだけど、うちの碧くん独占欲半端ないもんね 「手出すなっつったろ?」 「分かってるよ」 理性が戻ってきた碧に釘をさされる。 碧の近くにいる子は手出し禁止。碧の決めたルール。だから、勇気に言われても今まで手出ししたことはない。決められた事は守るからね。勇気もそれが分かってるのかぶーぶー言いながらも無理強いはさせないし 「それより友達がほしい」 「お前は無理だろ」 「やっぱり?」 まぁ、なんだかんだベッドの上以外は普通に皆相手してくれるからいいかな? 「じゃあ俺いくね」 「は?俺の相手は?」 「今日は副会長に会いに行かないとだから無理だよ」 何か言いたげな碧を残し部屋を後にした

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