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第56話

ーーーSide楓 何かが変わってきたと気付いた時には全てが手遅れだった。 そうならないように昔から必死に勉強し色んな策略を巡らせてきた。 人前で貼り付ける笑顔も自分を守る武器の一つとして大いに活用してきた。 「お前の笑顔気持ち悪いな」 必死に隠してきたそれを一瞬で壊した流に自分をしっかり見てもらえた喜びで胸が一杯になった。 自分だけのものにしたかったのに何かしら問題を抱えた同じ生徒会の仲間は自分が感じた喜びを同じように捉えたのだろう。 気付けばとられたくなくて必死になっていた。 もうその時点で自分自身という歯車は狂っていたのだ 「昴はなんで今日いないんだ?」 子供らしく感情豊かな流が好きなのは昴だと言うことも気付いていた。負けたくなかった。いつも自分より先を歩くあの絶対的王者の昴に負けたくなくて必死に喰らいついていた 「さぁ?どうしてでしょう?」 「きっと夜更しして」 「寝坊してるんだよー」 「へ、、い」 皆も一緒なんだろうライバルを蹴落とす事しか今は考えられない。 「こんにちはー」 「また、あなた達ですか」 せっかく昴もいないから流を思う存分堪能していたのに突如現れたのはついこの間突如目の前に現れ今じゃ学園の最注目人物になった新郷響と新垣勇気。 新垣勇気はもとからその可愛い顔で人気だったために知ってはいたが新郷響。彼は食堂で初めて対峙した時にその存在を認識した

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