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第78話
ーーーSide凛
「久しぶりー」
「長かったな」
一ヶ月ぶりに見る響兄と兄貴に嫌味をぶつける。
この一ヶ月生徒会やら風紀やらが俺の元に現れては二人の行方を聞き出そうと必死だったから俺も疲れてるのに
爽やかな顔した兄貴を殴りとばしたくなる
「勇気がちょーっとわがままでね」
「どこがちょっとだよ」
クスクス笑う響兄も大概だ。
なんで、響兄もこいつとともに狂ってるんだよ。
昔は3人よく一緒にいたものだ。
けれど、兄貴が狂ってから俺等の関係はおかしくなった。
「なーにー?凛くん寂しかった?」
「バカか」
寂しがってんのはあいつらだ
毎日毎日あきもせず訪れていたあいつらもこれでここに来ないだろう。
「ボクは寂しかったなー」
「な、んで」
落ち着いたんじゃないのかよ
「なーに?凛くんどーしたの?」
響兄は優しく兄貴を見守ってるが、落ち着いたから戻ってきたわけじゃないのか?
ーボクー
コワレテル。どうして?
「あー、凛くんまでそんな顔しないでよー」
「どうなってんだ」
「んー?勇気ねーこっちが楽なんだって」
ほら、コワレテル。
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