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第81話
ーーーSide碧
理事長がなんのようだ?
呼ばれたのは俺とバ会長。二人。
「失礼します」
ってだれだ?理事長はあのマリモの叔父だった筈なのに。
目の前にいるのはどこか響に似たイケメン。
響が大人になればこんなふうになるんだろう。
そう思わせるような大人の色香を纏った人。
「やぁ、初めまして俺が理事長の美丘隆聖だ」
「どういう事ですか」
「あぁー前の理事長は本業か忙しくて代理を頼んでたけどね?自分の甥を裏口入学させちゃっただろ?だから飛ばして俺が戻ってきたわけ」
「はぁ」
「学園めちゃくちゃにしちゃったからね。響に任せたのに、今度は響のせいでめちゃくちゃになっちゃってんじゃん。本当いやになる」
「響とはどういう関係ですか」
それまで黙っていたバ会長が聞く
「関係ね、あの子から聞いてないの?」
「何も」
知らない。新垣弟からも聞いてない。響自身の事
「あの子は俺の弟だよ」
「でも、名字が」
「卒業するまで自由が欲しいって言うからね。ただ自由にさせすぎたみたいだ」
あー、彼は本当に響の身内だ。その放たれる存在感。圧倒的支配者。きっと彼も周りに求められる立場。
「響はバカだからね。勇気も」
「あの二人はどうして」
バ会長は聞いてないのか。まぁ、俺も全部は聞いてないけど
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