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第82話

ーーーSide隆聖 時が解決するものじゃなかったか? 二人に大切な奴でも出来れば大丈夫だろうと思って頼んだけど、失敗みたいだ。 生徒会長西園寺昴 風紀委員長夏川碧 この学園の2代トップでもだめだったのか。 それもそうかもしれない。 俺の秘書のあの子でもダメだったんだから 夏川君の方はまだ大丈夫みたいだけど、西園寺君はダメだね。響にとらわれすぎてる。 離した方が得策か、それとも でも、その前に勇気をどうにかしないと。 俺の響と同じくらい可愛い勇気を。 「さて、質問なんだが」 「なんですか?」 「響がいなくなるのと現状維持どっちがいいと思うかい?」 意地悪な質問だったか? 二人して悲壮漂う空気にどれだけ響の影響力があるのかを感じさせる。 それもそうか。この子達は将来トップに立つと決められた立場。 幼い頃からそれを理解し甘えを許さず生きてきた。 そんなときに響に出逢えばこうもなるか。 全てを受け止めてくれる響はそんなつもりなくても周囲をひきつける。 響もまだまだ子供なんだけどね。あの子は色々と壊れちゃってるからね。余裕に見えるんだろう。 「そんな泣きそうにならなくても大丈夫だよ、今回引き取るのは勇気だから」 お互い側にいるのはもう限界の筈なんだよね。

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