95 / 103

第95話

ーーーSide昴 なんだよ、なんなんだよ特別でもなんでもないじゃないかよ。 おかしいよ響。俺お前がいないとダメなんだよ。 どうにかしてくれよ 「昴」 あいつの声が耳から離れない。 おかしいんだよ俺は 結局一度も繋がることのなかった体。 夏川はよくて、奈央はよくて、名前も知らない様な奴等はよくて、なんで俺はダメなんだよ。 特別じゃなかったのかよ 「会長さん」 「お前、、あいつの弟か」 「そ、」 「なんのようだよ」 「バカ兄貴からの伝言。今日の夜響兄の部屋で待ってろだってさ」 「は?」 「これ、鍵」 「は?ちょっと」 渡されたのはブラックカード。 そうか、あいつは理事長と知り合いだったな。 でも、なんでだよ 今の響は俺なんか見てくれないっていうのにどんな嫌がらせだよ でも、新垣の伝言なら響はもしかしたら俺を見てくれるかもしれない。 俺の力では無理なことくらい分かってるからさ、少し位縋ってもいいよな?

ともだちにシェアしよう!