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第10話 お風呂エッチ
「和浩さん、お風呂湧いたよ」
夜勤を終え、二人はマンションへ帰って来ていた。
これからは二人きりの、甘い時間である。
沢井は読んでいた新聞を置くと、黒崎の華奢な体を抱きしめた。
「一緒に入ろう? 雅文。洗ってやるから」
「い、一緒に?」
「ああ。嫌か?」
沢井が重ねて聞くと、黒崎は真っ赤になってかぶりを振る。
もう数えきれないくらい抱き合っているというのに、いつまで経っても、彼は奥手なままだ。
……そういうところがまた、たまらなくかわいいんだけど。
沢井のマンションのバスルームは広めで、男二人が一緒に入っても、それほど窮屈さは感じない。
沢井はボディシャンプーを泡立てると、黒崎の体を後ろから抱きすくめるような体勢で、彼の絹のようになめらかな肌に触れた。
首筋から肩、鎖骨、そして胸元に沢井の手が触れたとき、黒崎が消え入りそうな声で言った。
「か、和浩さん……、じ、自分で洗うから……」
「どうして? オレが体中きれいに洗ってやるよ……」
耳元で囁きながら、彼の小さな乳首を指先で揉むようにしてやると、
「あっ……」
黒崎が甘い声をあげる。その声はエコーがかかって、より淫らに耳に届いた。
両手で、両方の乳首を撫でるようにして洗い、そのまま手を脇腹から腰へと、徐々に下へ移動させていく。
黒崎は沢井に身を預け、洗うという行為のもとに、いたずらをする沢井の手に感じ入っていた。
たっぷりと泡をつけた手で、黒崎の敏感なソレに触れ、先端を指で撫でまわしたり、全体を擦りあげたりすると、あっという間に彼はイッてしまった。
「あ、洗うだけって言ったのに……、和浩さん……」
力の入らない声で黒崎が抗議してくる。
「ちゃんと洗ってあげただろ? さて、こっちのほうも洗わなきゃな……」
沢井はそう言うと、今度は石鹸をたっぷりつけた指を、黒崎の双丘の奥に隠された場所へと沈めた。
石鹸のぬめりのおかげで、指はするりと彼の中へと入りこむ。
「あ、ああっ……」
黒崎が頭をのけ反らせて、快感の悲鳴をあげた。
彼の内壁は狭くて、きゅうきゅうと沢井の指を締め付けてくる。その感覚に沢井はクラクラするくらいの興奮を覚えた。
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