11 / 69
第11話 お風呂エッチ②
沢井は指を二本に増やして、黒崎の中をかき回した。
「あっ……、和浩さっ……」
指が前立腺に触ったのか、黒崎が大きく体をのけ反らせる。
愛する人の美しい痴態に、沢井の我慢も限界だった。
「雅文……!」
沢井は既にギリギリまで勃起した自身の雄を、黒崎の中へ一気に挿入した。
「ああっ……あ、あっ……」
勢いよく根元まで沢井が埋まり、その瞬間、黒崎は再び愛液をほとばしらせた。
甘く掠れる彼の悲鳴がバスルームにこだまして、より一層、沢井の情欲を煽る。
沢井はバスルームのタイルの壁に黒崎を押さえつけ、バックから何度も何度も彼を突き上げた。
「あっ……、やだっ……和浩さんっ……やっ……あ……」
「好きだよ……、雅文……好きだ……」
「あ……、オレも……、好き、和浩さんが……好き……」
黒崎は息も絶え絶えになりながら、沢井への愛を口にした。
沢井は黒崎の顔を後ろから覗き込むようにして、唇を重ねた。
舌を差し入れると、彼はまだたどたどしいながらも、沢井に応え、自分のほうから舌を絡ませてくる。
絡みあう舌が淫らな音を立てる。
それから黒崎の中をどれくらい己の雄で激しく突き上げただろう。
沢井は彼の中で三度イキ、黒崎は射精をするだけの愛液がなくなっても、まだイキ続けていた……。
「雅文、雅文? 大丈夫か?」
沢井の呼びかけに、意識を飛ばしていた黒崎が、ようやく現実世界へと戻ってきた。
「和浩さん……」
それでもまだその愛くるしい瞳は快感の余韻で、とろんと潤んでいる。
沢井は彼の目元にキスをした。
「ごめん。やり過ぎちゃったな……大丈夫か?」
「うん……」
黒崎の声が掠れているのが、なんとも色っぽい。
「和浩さん、洗うだけって言ったのに……、嘘つきなんだから」
黒崎が睨んできたが、そんな潤んだ瞳で睨まれても、かわいいだけだと沢井は思う。
「……ここ、寝室? オレ、どれくらい気を失ってたの?」
「十分くらいかな。……喉渇いてないか?」
「乾いた……、お水、飲みたいな……」
黒崎は甘えるように沢井に言う。普段、病院での彼しか知らない者は、黒崎がこんなふうに甘える姿は想像もできないだろう。
ともだちにシェアしよう!