10 / 11

庭園

あー、なんであんな甘えたりしたんだ俺、がっつり眠ってしまってたみたいで少し熱くて目覚めたら目の前に帝の綺麗な顔があって驚きに声をあげそうになった。意外にも抱きしめてくれてたみたいで最中の距離の近さより何故かドキドキが激しかった。 やることやってんのにあれだけでドキドキすんなんてやばくねぇか俺? 流石にこのままはまずいと思って帝の腕の中から逃げ出し部屋に戻ってきたのは数分前。 けど未だに心臓バクバクで純情かよ俺。 このまま数時間後にはまた学校で帝に会うのか? 無理だろ。平気な顔なんて出来るわけがねぇ 4時なんて微妙な時間に目覚めてしまった。 一層のことがっつり朝まで寝てれば逆に吹っ切れた気がしなくもねぇが目覚めてしまったのは仕方がない。 あーどーしよー誰か呼ぶか? こんな時間に起きてる奴は流石にいねぇか、てかまだ腰痛いから出来る気もしないけど、本当にめんどくさいこの気持ち。 なんであの時に諦めきれなかったんだろうか。いや、分かってるよ前世から合わせたらもう20年近い片思いだからなそうそう諦めきれないのはさ分かってるんだけど。 散歩でも行くか。 このまままた寝るなんて出来そうもないし。 さっき戻ってきたばかりだけど部屋にいてもぐじぐじするだけだと思って一度シャワーを浴びて部屋を出ることにした。 向かうは寮の裏の庭園。 最初は驚いたよなんで学校に庭園なんてものがあるのか、しかも薔薇の園、ここ男子校なのにさ。趣味がちょっと痛すぎるよねなんて思ってたけど今ではお気に入りの場所 俺がここに通ってるのを知ってるのか一般の生徒たちはここにはこない。 なんてったって人気者生徒会役員様だからな。 自分で言ってて恥ずかしいが俺の役割なんだから特権はありがたく使わせてもらう。 「あ、」 なんでこんな早くからいんだよ誰もいないと思ってたら帝の次に会いたくない風紀委員長がそこにはいて思わず声をあげてしまった。 そりゃ彼は一般の生徒ではないから平気でここに来るけどさ。なんならどっからか見てんのかと思うくらい俺がくるタイミングでこいつが現れるけど 俺疲れてんのになぁ 「れんれんおはよー」 あー、髪もまだ少し濡れてるし、チャラ男セットしてないのに。勘弁してくれ

ともだちにシェアしよう!