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【第4話】隣りのアタシはクソビッチ!?(5)

 ヘンタイメガネ、発狂している。  アタシも大概だけど、いやはやアンタのヤバさには負けるわ。  種類が違うもん。 「幾ヶ瀬、何怒ってんだよ」  床に正座したまま頭を抱えたヘンタイメガネの膝の上に、有夏チャンが腰を落とした。  しなやかな腕が幾ヶ瀬の首筋に回される。 「怒んなよ。ビスコ万能だって。おいしくてつよくなる、ね?」  早速開けたパックから1枚口にくわえて有夏チャン、幾ヶ瀬の唇に自らのソレを寄せた。  パクリとビスコを口に挟んで、触れた唇を吸う幾ヶ瀬。  奴にとってはビスコよりも有夏チャンの唇の方がずっと甘いのだろう。  ちぷちぷ──いやらしい音。  舌を絡め、互いの口の中に侵入しては抜いて。  食べてるんだかキスしてるんだか。  耳たぶまで真っ赤に染めて、チクショウ。カワイイな、有夏チャンよ! 「有夏……今日は優しくしたい」 「ん。して」  低い声で有夏が笑った。  首筋が赤く色づく。  合わせた唇は離れない。  口の中を舌が這い回るのが、頬のふくらみから見てとれる。  トロリ。  2人の全身からは力が抜けていた。  舌を絡める音だけが聞こえる。  アタシは計ってみた。  コイツら、30分繰り返し繰り返し甘ったるいキスをしてやがった。  互いに焦らしに焦らしたせいか、パンツ下ろしてからは3分だったけどな。 「隣りのアタシはクソビッチ!?」完 「中世ヨーロッパの男娼館で妄想シテみる」につづく

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