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【第6話】覗いたときは事後でした(2)

 有夏が唇を尖らせた。目元はもちろん笑っている。 「違う違う。あの時も今も……いや、今の方がずっと可愛いよ」 「バッカだな、幾ヶ瀬……んっ」  笑い声は不意に途切れる。  代わりに舌と舌が絡まる音。 「有夏、このままじゃ駄目だね。起きて」 「ん……」  手をとって有夏の身体を起こさせると、背中越しに腕をつかんで、両手の平をシーツにぺたりと付けさせる。  自然と前かがみになった上体の、今度は腰を抱えて引き上げる。 「幾ヶ瀬、ヤだっ!」  よつんばいにさせられて有夏の腕が小刻みに震えた。 「どうしたの? この恰好、恥ずかしいの?」  ピクリ。  返事をするように大きく震え、有夏はそのまま突っ伏すようにベッドに崩れる。 「ヤだって言って……」 「後ろから見られて感じてるくせに」 「違いますぅ。感じてませんー」 「何なの、それ。有夏、内(ナカ)綺麗にしてあげるから、お尻突き出して」  無言で睨み付けてくる有夏の腰をつかんでもう一度引き上げる。 「中の、ちゃんと掻き出さないと。有夏、自分でしないでしょ。お腹が痛くなっちゃうよ?」  言いながら幾ヶ瀬が自身の指を有夏の中に挿し入れた。  先程まで太いものが散々出入りしていたことと、内部に幾ヶ瀬の精液が残っているせいで、指2本は苦も無く呑み込まれる。 「んんっ……ヤっ!」  ともすれば腰を引いてしまう有夏の身体を半ば押さえつけるようにして、内部で指を動かす。 「有夏、駄目だよ。締め付けないで」

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