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【第7話】カラフル(11)

「幾ヶ瀬ぇ……?」  言ってから気付く。  奴は今日は帰ってこないのだったと。  有夏はベッドに起き上がった。 「ゲームのつづき…いや、晩ごはん……先に電気」  リモコンに手を伸ばしかけた時だ。  ドン。  先程からの轟音と共に室内がカラフルな光に照らされた。  有夏の白い顔を赤や黄、オレンジの透明な光が順番に染めては消える。  異世界にでも放り込まれたのかと、呆けた表情の有夏。  続けて響く轟音に、ようやく思い至る。  花火だ。  ベランダの扉を開け、バルコニーへ。  有夏は柵から身を乗り出した。

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