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【第12話】有夏邸 脱・GM屋敷!(11)
合わせた唇の内で舌が口腔を這い回る音だ。
互いの背中に手を回して堅く抱き合ったまま、随分長いことキスしてやがる。
ヘンタイメガネがゴミ袋握り締めたままってのが笑えるところだが。
時折、顔を離したと思ったら互いに視線を交わして笑いあったり。
またキスしたり。
「いくせぇ……」
有夏チャンの目がトロンと潤んでいる。
無理ないか。
ヘンタイメガネの奴、感度が良いと評判の(?)有夏チャンの乳首を服の上からクネクネと触りまくっていたからだ。
「駄目だよ、有夏。掃除に戻らなくちゃ」
「でも。幾ヶ瀬、ちょっとだけ……」
切羽詰まった様子で自分の胸にしがみつく有夏チャンを、ヘンタイメガネはねちっこい目で見下ろしている。
何か企んでいるイヤらしい目つきだ。
「しょうがいなぁ。分かったよ。収まりそうにないなら、ちょっとだけ抜いてあげる」
そう言うと左手を有夏チャンの股間に押し当てる。
「うんん?」
服の上から撫でられ、余計にもどかしそうに有夏は身じろぎした。
「脱がせろよ」
だめ、と幾ヶ瀬がニヤリと笑う。
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