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【第13話】焦らしたあげく禁断のアブロマンス、なんてプレイを(7)

「ほら、有夏。マンネリは嫌だって言うじゃない。俺あれから色々試してるんだけど、気付いてた?」 「はぁ?」 「この前は立ちバックしたよね。意外と初めてだったでしょ。気持ち良かった?」 「いくせ……?」  有夏が呻く。  そんなのイイに決まってると、涙をためた瞳は幾ヶ瀬を見ていた。 「趣向って……またヘンなイクセさんのやつすんのかよ。有夏のコトこんなにしといて、それから言うなんて幾ヶ瀬きたない」 「ごめんごめん。変なじゃなくて、ルネッサンス末期のイタリアの男娼専門の娼館ね? アレの続きもいいよね。でも俺、気付いたんだ」 「だからなに?」 「世界史も地理も分からない有夏に、いきなりルネッサンス期イタリアの話しても理解できるわけないって」 「いくせ? お前、有夏のこと軽くバカにしてんじゃ?」  アハハ、と幾ヶ瀬は笑って受け流す。 「じゃん! 今回は教師と生徒のラブロマンスなんて考えてみました。どうだろうか」 「どうだろうかって、お前がどうだろうかだよ。なんでそんなにテンション高ぇの?」  幾ヶ瀬の胸に顔を埋めたまま、有夏。精一杯の悪態をつく。  だが、無意識だろう。  その腰が求めるように揺れていることに、幾ヶ瀬は気付いていた。 「俺が教師で、勉強が全然出来ない有夏の為に補習をしてるって設定で。教科は何がいい?」 「設定!? 何だコイツ……何なんだ、このヘンタイは」

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