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【第13話】焦らしたあげく禁断のアブロマンス、なんてプレイを(8)

「まぁまぁ。教科は何? 選ばせてあげるよ?」 「何でもいいよ。てか設定って……ホンモノかよ」  この瞬間、呆れが性欲を上回ったか。  幾ヶ瀬を見る有夏の目が、憐れむように細められた。  ホンモノのヘンタイが現れたよ、と小さく呟いている。 「ホントに何でもいいよ。てか、どうでもいいわ」 「そう仰らずに!」 「キッモ」 「まぁまぁ、そう仰らずに!」 「そういやお前、算数が上手だったな」 「うん? 数学かな。あと、上手とは言わないと思うな」 「高校んとき、よく勉強みてくれたよな。幾ヶ瀬、イガイと教えるの上手いかもよ?」 「ありがとう。あの頃は教えるのが上手いなんて思ったことないけどね。有夏がちっとも成績に反映させてくれなかったから」 「……ゴメン」 「まぁいいよ」  言いながら幾ヶ瀬の手が動いた。  有夏の後ろの入口を指の腹でこすったのだ。 「ずるいっ! そこさわったら……んっ」  切なげに喘ぐ有夏に軽くキスして、直ぐに指を離す。 「続き、してほしい?」 「……きたねぇ、幾ヶ瀬」

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