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【第14話】有夏チャンのこっちのおクチはウソがつけない(10)

 幾ヶ瀬が笑う。 「有夏のココが毀れるって?」  背後から、空いている左手で有夏の尻を撫でた。 「やめぃ!」  有夏が絶叫する。 「おま……ホント、冷蔵庫ストレスをこういう発散の仕方、するとか……」  語尾が掠れた。  今度は左右の乳首を同時につままれたのだ。 「だって1万円の肉が無駄になるかもって思ったら正気を保ってなんかいられない。いいじゃない。有夏が右と左、どっちがイイのか教えてくれたって」 「脈絡がナイ!」  じわじわと快感が広がり、背中が蕩けそうになる。  押し寄せる波に、今日ばかりは呑まれまいというように有夏は首を振った。 「どっちなのか教えてよ。せめて俺をなぐさめて……」 「バカがあらわれた……」 「ひどっ」 「………………」  いつのまにか幾ヶ瀬の胸に背中を預けて、完全に弄ばれるがままになっている有夏だが、時折漏れる切なげな吐息以外は声を発しなくなってしまった。  勿論、右も左も答える筈がない。 「有夏ぁ?」  幾ヶ瀬は一旦、乳首から手を放して有夏の胸に腕を回し、その身体を膝の上に引き上げる。  短パンの裾をまくりあげて手を滑り込ませ、無抵抗の孔に指を挿し入れる。 「んっ……」  朝方まで睦みあっていた為か、中指は引きずり込まれるように奥へと吸い込まれた。 「ナカ、柔らかいね」 「や、あっ……」

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