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【第22話】いいところ(6)
もう一度有夏の膝裏に手を差し込み、そのまま腰をくねらせる。
「あぁぁ……んっ」
深い処を抉られ、有夏が切なげに呻く。
「いく、せっ……て……」
「ん?」
「てぇ……」
「手?」
求められるまま、ゆらゆら揺れる白い手に指を絡めると、有夏もキュッと握り返してくる。
快感に歪む口元が、微かに笑みを作ったように見受けられた。
「ありか……そんな、締めたら俺、すぐイッちゃうよ……?」
肉壁にキュウキュウ締め上げられながら、それでも腰の動きを止められない。
有夏の奥を突いて、内部をかき回し、そして入口をくすぐる。
繰り返す動作が徐々に切羽詰まった速さになっていく。
いく、と口に出していたのだろう。
有夏がふるふると首を振る。
「だめぇ、もうちょ……がんばれ」
「えぇ? んん……がんばる、よ」
仕切り直すように腰の動きが止まった。
ゆっくり奥をかき回して、それから締めつけ具合を確かめるように出し入れする。
もっともっととせがむ有夏だが、足はガクガク震え、腰は痙攣していた。
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