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【第33話】よわよわ☆テスト(4)

「俺と有夏のラブラブバスツアーを邪魔するなんて。店長は死んだらいいんだっ!」 「ひぃぃ……」  夜中といっても過言ではない時間である。  アパート中に響くような声で「死ね」を連呼する幾ヶ瀬に、さしもの有夏もその場にへたりこんでしまった。  怒りでブルブル震える背に手を伸ばすと、ぽんぽんと叩く。  これはどうやら慰めようとしているのか。 「GWなんてどこも人でいっぱいだって。家で渋滞のニュース見ながら笑うくらいしかすることねぇって」 「……性格悪いGWの過ごし方だね」

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