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【第42話】お風呂をめぐるあれこれ(表)(13)

 有夏が入って来るのを、湯船に入って身を低くしながらシャワーをセットして待ち構えていたようだ。  全身ずぶぬれになった有夏は、つかみかかる勢いでシャワーを奪おうとする。 「放せっ!」 「やだよ!」  2人につかまれて、シャワーヘッドは前後左右に大きく回転した。  その度に冷水をかぶることになる有夏は悲鳴をあげて、首を振る。 「うぁっ、カゼひくわ! どけよ」  水をぼとぼと垂らしながら、有夏も湯船に勢いよく足を突っ込んだ。 「ちょっと、服のままじゃ……」  幾ヶ瀬の制止も聞かずに、そのまま肩まで湯に沈める。  単身用アパートの狭い湯船に無理に入って来るものだから、狭いことこのうえない。 「はぁー…」  濡れた服が張り付いて冷えた身体に、徐々に血流が蘇る感覚。  ようやくホッとしたように息を漏らして、有夏は幾ヶ瀬に身体を凭せかかった。

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