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エピローグ (4/6)

「……何っ――あっ!」  熱く濡れた感触に呑み込まれて、あまりの衝撃に背中をしならせた。驚愕に見開いた目には何も映らず、開いた口からは掠れた喘ぎ声しか出なかった。  頭が事態に追い付く間もなく再び後孔に触れられる。中を広げるように指がばらばらに動き、敏感な入口を行き来する度に聞こえる卑猥な音に劣情を信じられないほど駆り立てられた。 「は、あっ……エル……待っ……出……んっ」  舌を尖らせて裏筋を舐められ、亀頭を揉むように吸われる。外からも中からも責められては、なんの抵抗もできずに呆気なく果てそうになる。 「我慢するな。イケ」  それだけ命じると、エルベルトは唾液で濡れた幹を強く握って扱き、先走りがこぼれる鈴口を小さな舌先の動きで執拗に弄り続けた。 「んぁ……あ、ああぁっ!」  腹の奥から広がる爛れた熱に耐えきれず、ルカはシーツに爪を立てて吐精した。痺れるほどの快感に悶え、腰を突き上げる度にエルベルトの喉が収縮し、その吸い付かれる感覚に頭が真っ白になる。 「はっ、はぁ……ぁ、な、んで……こんな、こと……」 「嫌だったか?」  ようやくエルベルトが顔を上げ、服を脱ぎ捨てながら尋ねる。 「……嫌じゃ、ないけど……」  こんなことをしなくても、オメガの身体は勝手に濡れ、勝手に快楽を拾う。 「気持ちよかっただろう?」  それは否定のしようがない。燃えるように熱い頬を手で隠し、わずかに首を縦に振った。 「それでいい。お前はただ感じていればいい」  エルベルトはルカに覆い被さり、顔を覆う手に指を絡めてベッドに縫い止めた。  深く、ゆっくりとキスを交わす。  手も、唇も、胸も腰も、触れ合う場所が熱くてたまらない。あの最初の夜に感じた、骨の髄まで届きそうな灼熱に侵されながらも、今は不思議とその感覚に満たされている。以前のような恐怖はどこにもない。 「ルカ」  エルベルトは欲望に声を震わせ、何かに必死に耐えているかのように全身を強張らせていた。硬く反り返った雄をルカの脚の間に押し当てているが、それ以上は進まず、まるで許可を待っているかのような縋る視線を向けてくる。  鋼のような意思の強さを持つエルベルトをここまで興奮させられるのは、きっと自分だけだ。  求めているものを与えてあげられるのも。  それに気付いた途端、羞恥も戸惑いも消え、胸が張り裂けそうなぐらいの喜びが沸いた。  ――俺の、俺だけの……。 「エルベルト……」  広い背中に腕を回し、ルカは男を迎え入れられるように膝を立てて大きく左右に広げた。  笑みを乗せた唇で言葉の形だけを作り、愛してる、と囁く。

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