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答え10

「も、もうこれ以上はだめ…!」 お互いに擦り合い、あと少しでイきそうになったところで真琴が身を捩った。 このままイかせてしまいたかった俺は、不服な顔をして真琴を見下ろす。 「なんでだよ」 「きょ、今日全部やる気なんだろっ?だったら、う、後ろ、慣らさないとじゃん…っ」 「一回イッた後でもいいだろ」 「そんなゆっくりやる時間なんてないだろ…!それに…」 「それに?」 言い淀む真琴が続きを話すのを黙って待つ。 そうすればやがて、消え入りそうな声で真琴が呟いた。 「一回イッて、正気に戻られても困る、から…」 「……お前、今俺が正気じゃないと思ってんのか」 「だ、だって奏一、男が好きなわけじゃねぇんだろ…?」 真琴の目元が赤く染まっていた。 まるで怯えているような目だ。 なんというか、恋愛ごととなると真琴はとことん弱気な気がする。 あれほど持っていた自信は何処へ行ったのやら。 とことん奥手で、ちっとも笑顔を見せてくれない。 俺はそっと、真琴の前髪に指を絡めた。 そして額にキスを落とす。 「真琴、俺言ったよな。お前が好きだって」 「……うん」 「だったらそれを信じて欲しい。俺は本気だぞ。今だって真琴の裸見て、触られて、すげぇ興奮してる」 「っ、な、何言って…っ」 畳の上に放ってあったボトルを手に取る。 中に入ったローションを掌に垂らして少し温めてから、真琴の後ろに指を這わせた。

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