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心から4

「何してんだ?真琴」 「へっ、いや、別に…」 部屋に入って、奏一はベッドに腰掛ける。 しかし真琴は近寄ってくる素振りを見せず入り口で突っ立ったままだった。 おろおろしている真琴にため息を漏らす。 真琴は俺とそういうことをするのは嫌ではないと言っていた。 言っていたが…、こういう反応をされると多少は心配にもなる。 「真琴。ほら、おいで」 「っ、うぅ…」 両手を広げて待ち構えれば、やがて警戒する猫みたいにソロソロと近づいて来る。 目の前まで来たところでまた立ち止まった真琴を、俺は腕を掴んで引き寄せた。 そうすれば真琴が俺の胸に顔をぶつけ「ぶふぐっ」と声を上げる。 「うぅ…、鼻打ったぁ…」 涙目で鼻を押さえる真琴に、つい笑いが込み上げてきた。 クスクス笑っていると、真琴が拗ねたように頬を膨らまる。 そんな可愛らしい真琴に、俺はキスを落とす。 「にゃっ!?」 「真琴、するの嫌か?」 耳元で囁くように問い掛ければ、息を呑んだ真琴はやがて首を横に振った。 それを確認し、そっと真琴を抱き寄せ膝の上に跨らせる。 首筋に顔を埋め唇を押しつければ、その体がふるりと震えた。 「ちょっ。跡付けたらだめだからな…!」 「1個ぐらいよくね?」 「よくない!しかも見える位置だし!」 わーわー抗議してくる真琴に「分かった分かった」と軽く返事をして制服のシャツを捲り上げた。 そして反応される前にその胸元へと唇を押し付ける。 強く吸い付き顔を離せば、赤く跡がついた。 それに満足して奏一は口元を緩める。 「見えないところならいいだろ?」 「っ、バカ…!」   顔を赤くする真琴に再度キスをして、手を服の中へと差し入れた。  

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