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ゆるふわ夏祭り!(4)
さてさて、お風呂入ってさっぱりして、服に着替えてそろそろ帰ろっかな。
ん?電車で帰るよぉ。
ここから家まで結構距離あるしね。
Hey!TAXI!なんて贅沢を言える距離ではないのです。
まだまだ新米小説家なもので。
稼ぎが多いわけじゃなし。
贅沢できるご身分ではないのです。
リュックにまりんちゃん入れてー、ノートもしまってー。
お財布と携帯も持って、忘れ物なし!
ささ、帰りましょ。
はあぁ~。家帰ったら何しようかな。
今日は土曜日。
そうだ、ゆーたにデートのお誘いしちゃおうっと。
今日は僕頑張ったから、ケーキとか甘いもの食べちゃいたい気分。
ふふ、甘ぁい笑顔のゆーたでもいいけど。じゅるり。
駅まで歩いて電車にのって、家に向かうの。
……あれ、今日ってお祭りでもあるのかな?
浴衣着てる人がいっぱいいる。
どんどん増えていく浴衣姿のパーリーピーポーを横目に電車を乗り換える。
いいなぁ、浴衣。
さっきまで僕着てたの、ビジホの素っ気ない浴衣だよ?
僕も可愛い浴衣着たいよぉ。
ちゃんと浴衣持ってるの。去年の夏に買ったんだー。
淡い水色の、白い金魚が泳いでる可愛い浴衣。
男物はグレーとか紺とかのシンプルなやつばっかりで、気に入ったの探すの大変だったけど。
大変だったぶん、お気に入りだよ。
早くゆーたに見せてあげたいなあ。
浴衣買ったのはいいけど、天気が悪くて去年の花火大会は行かれなかったんだ。
代わりにゆーたとおうちでらぶらぶしたけど。えへへ。
ゆーたがいれば、花火大会会場でも、おうちでも、結局僕はどっちでもいいのです。
電車を降りて、家に向かう。
あ、ポスターあった。やっぱり今日花火やるんだ。ふぅん。
これはゆーたと一緒に行くしかないよね。
ゆーたの浴衣姿も見たいし!ぜったいゆーた浴衣似合うよぉ。
お家着いたー!なんだか久しぶりの我が家!
戦場からただいま生還であります、ッサー!
よほほい!
一気に廊下を駆け抜けて、僕の部屋に飛び込むよ。
リュックを放ってベッドにダイブ……!いけないいけない。
リュックにはまりんちゃんが入ってるんだった。
まりんちゃんは僕のデスクの上にいてもらって、と……。
ベッドにどーん!!
ふわー!!やっぱり自分ちが一番だよね。落ち着くわぁ。
ん……僕ちょっとおねむだよ。
お昼ご飯食べてないけど、先にお昼寝しよっと。
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