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第57話

玄関で何度も唇を重ねると、段々と深くなり、廊下で互いの衣服を脱ぎ捨てながら寝室に入り、さっきまで寝ていた敷きっぱなしの布団の上に全裸で唇を重ねながら倒れ込んだ。 「……ごめん、頭の傷あるよね。」 蒼ははっとして、動きを止めて、止まらない互いの欲望を抑えようと肩を掴んで、仰向けになっている自分を見下ろした。 「……いいよ、抱いて欲しい。また切れたら黒木君に縫って貰うよ。」 笑いながら蒼の胸にキスをして、誘った。 浅黒い肌は筋肉で隆起し、滑らかで美味しそうだった。 「……それは、やだな。」 蒼は迷いながらも、顎を掬い取り、蒼を愛撫していた唇に優しくキスを落とす。 「……んっ…欲しい…。」 唇が離れ、隙間から声が漏れた。 蒼は優しく何度も音を立ててながら、唇を貪った。 「……アッ……ッ…んんッ…」 まだ陽光が差して明るい部屋で毛布を被りながら、仰向けになり、躰を覆うようにのしかかり、蒼が胸の突起を愛撫しながら肩に唇を押し当てる。 「……皐月、声を聞かせて…。」 顔を横に向けて、シーツに口元を押し付けて漏れ出る声を消そうとしていたのがバレて、唇に指を差し込んで拡げた。 「………やっ…あっ…んっ…。」 長い指が口腔を拡げ、腰を押し付けられる度に蒼の硬くなった雄が当たり、早く挿れて欲しいと腰が浮きそうになる。 その証拠にぷっくりと膨らんだ乳首は指の腹で撫でられ、甘い快感が湧き、さらに強い快感を求めようとピクピクと先端が膨らんでいる。 「……んっ…蒼、もう挿れて…。」 首筋を吸われ、胸の突起を転がしながら焦らす蒼に腰を押しつけながら言った。 「………皐月、駄目だよ、優しくしたいんだ。君は怪我もしてるし、たっぷり愛したい…。」 嗜めるように言って、掌を滑らせながら脇腹を撫でられ、尻を揉んだ。 双丘の窄まりが低いひくひくと震え、後孔を拡げて欲しいのか、蒼の指先の動きに敏感になっていた。 「…あっ……いいから。…早く…欲しい。」 「…皐月、ローションまだある?」 蒼は珍しく乱れる自分の懇願に負け、目当てのものをいつも置いている場所から見つけ出し、手に取った。 息絶えそうな自分の躰は火照り、はやく蒼が欲しくて堪らない。ローションを掌で温める蒼の背中を後ろから抱きつき、さらに縋る。 「……蒼、挿れて………。」 蒼はひどく甘える自分に驚き、振り返った。 自分は広くて逞しい背中にキスをしながら、潤んだ瞳で蒼を見つめる。 「……皐月、嬉しい。」 蒼は我慢出来ずにのしかかり、仰向けの状態で激しくキスをしながら濡れた指で後孔に触れた。 そして1本目の指が奥深くまで挿れると、かき混ぜるよう動かして内壁を蠢きながら蹂躙していった。 まだ少ない快感に押し殺した喘ぎ声が漏れる。1本から2本、そして3本と熱く蕩けそうな肉を押し拡げては解していき、ズクズクと柔らかくなっていく。 「………んっ…いれ……て……」 蒼が欲しくて堪らない。 硬くなった雄に孔を押し当てて、淫乱になったように自分で尻に挿れようとした。 ぽってりと腫れぼったい窄まりは蒼の鈴穴に当たり、ひくひくと卑猥に飲み込みそうだった。 はやく欲しい………。 「………皐月…愛してる」 ぐっと腰を前へ突き出すとゆっくりと雄の先端が侵入し、指よりも太い部分に躰が待ち望んだように離すまいと懸命に絡みついて悦ぶのがわかった。 躰を横にされ、後ろからぐっと上に突き上げられ、雄がまた深く侵入してる。ドクドクと脈打つ太く雄々しい屹立は全てを支配するように肉壁を裂いた。 「……はぁっ…大きいッ…ぁあッ…ん…。」 普段押し拡げられない部分が深く広く拡げられ、背徳感でどうにかなりそうだった。シーツに縫い止められながら、太い雄茎が双丘を割り躰を犯していく。 「………ッ…皐月、好きだ。ごめん、怖くて触れられなかったんだ。」 耳朶を舐めながら耳の穴に舌先を挿れ、蒼は甘く蕩けそうな声で言った。 胸の尖った突起が指の腹で転がされ、甘い痺れに声にもならない嬌声がさらに漏れる。 「…あぁ…んっ…こわ…い…っ…て……。」 「……………抱いても、君は日本に戻るだろう?躰だけ繋いでるようで……。」 ぐっと後ろから抱き締められると、双丘に腹を押し当てられ根元まで深く突かれた。逃げ場のない躰がしなり、ガクガクと痙攣した。 「ーーーーーーッ……ぁああッ…。」 ピュッピュッと自分の股間から白濁とした内液が噴き出す。夢とは違う久しぶりの快感に躰が悦んで敏感に反応してしまう。 「………可愛い。本当に君は可愛くて、素敵だ。」 ビクビクと痙攣する自分に優しく触れながら、まだ抽挿を繰り返し深く突き上げてくる 。グチュと摩擦音が昼間の部屋に響いて、淫猥な雰囲気にまたイきそうになった。 「………はァッ…んっ…ぁ…」 胸の突起を引っ張られ、首筋を甘噛みされながら愛撫を繰り返され、雄々しく太い雄が奥で擦り上げていく。 その雄と肉壁が擦れるたびにビクビクと内側から快楽が溢れ、自分を支配した。擦れたとこからじわじわと悦楽が溜まり、その部分から躰全体が痺れて、深い快感が滲んだ。 「…皐月、早いね、ナカでイッてる…。すごいよ、ビクビク動いた。」 満足気に蒼が顎を掴んで、ちゅっと優しくキスをした。 真っ赤な弛緩しきった顔を見られ、恥ずかしくて瞳を閉じる。 「……出して……」 「皐月?」 全身が熱くなり、乳首もピクピクと敏感に反応し、孔も蒼の白濁とした液を受け止めるように膨らんで酷く卑猥だった。 早く蒼の体液を得たくて、躰がひくひくと欲する。 放たれた体液を吸収し、全てを支配されたがっていた。 「……あお…い…ナカに…ッ…出して…。」 「ずるい、皐月。…君って奴は本当に………余裕がなくなる……。」 蒼は我慢出来ずに躰を開いて、仰向けへと体勢を変えると、ゆっくりと動いたかと思うと段々とスピードを上げた。激しく打ち付けるグチュグチュとした摩擦音が室内に響き、根元まで挿れられ、全身を揺すられると何度もまたイッた。 「…ぁあッァ……アッ…激しい…んっ…。」 「皐月、好きだ。」 涙目になりながら、蒼にしがみついて、結合部分がずくずくになるのを感じた。 このまま、蒼と一つのままずっと感じていたい。 そして蒼も奥で一度押し拡げるように膨らむと白濁とした内液を放った。 「…イクッ…蒼、ダメ…ァッ…」 「……んっ……皐月、愛してる。」 蒼は出し終わってもさらに痙攣する躰を抑え込み奥を突いては、残りの残滓まで解き放った。

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