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気になる?後輩3
目の前には、ニコニコしながら俺を見つめる里中がいる。
昼休みになり、屋上で里中と2人。
揶揄ってくる正樹を無視してやって来て、里中の手作り弁当をもぐもぐ食べる。
今更だが、この後輩は料理上手だと思った。
おかずには、どれもちょっとした工夫がされている。
今食べている唐揚げも、カレー味でなかなかいける。
「それ、美味しいですかっ?初めて作ってみたんですけど」
「…俺は実験台か?」
「い、いえいえっ、ちゃんと味見もしてます!」
慌てて弁解する里中がおかしくてクスッと笑う。
するとそれを見た里中がグフッと謎のダメージを受けて蹲った。
「な、なんて強力なイケメンパワーなんだ…!」
「…何言ってんのお前」
「冷たい対応もカッコイイです!」
毎度思うのだが、こいつのコレはネタなのか?
毎回反応に困る。
「…里中」
「ん?はい」
「なんで、俺なんだ?」
「…え?」
きょとんとする里中を見つめる。
何の接点もなく、話したことさえなかった俺に、里中は入学早々声をかけて来た。
俺は何も、里中から慕われるようなことをした覚えはない。
それなのに何故、ここまで俺に拘るのか。
それがずっと、気になっていた。
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