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I LOVE 先輩2

「ほんと、お前が誰かにここまで入れ込むなんて思わなかったなぁ」 「え。そう?」 「だってお前、他とはどこか一線引いてんじゃん。まぁ色のこともあるだろうけど」 ヒデちゃんは、おれが人の色を見ることができると知っている。 というか小さい頃からずっと一緒だったから、説明したわけでもなく理解してくれているのだ。 「あの人の色が怖い」などと言ってヒデちゃんに泣きついたのは一度や二度ではない。 昔は遊び感覚で、ヒデちゃんが色を予想して 「あの人はー…黄色!」「ブッブー。水色だよー」などと当てっこゲームをしていたものだ。 「そういうヒデちゃんも、どの彼女さんとも長続きしないじゃん」  一線引いている自覚はあるにはあるので、苦し紛れに方向転換する。 するとヒデちゃんは「話逸らすなよ」とおれの鼻を摘んできた。 地味に痛い…。 「俺はあれだ。…片想いしてる相手がいんの」 「えっ!?なにそれ知らない!」 「だって言ってねぇもん」 「なんで教えてくれなかったのさ!?」 「だってそれは…」 言い淀んだヒデちゃんは、不意に窓の外に視線をやった。 先程歩いていた藤井先輩の姿はもうない。 先輩といえば、お昼に念願叶って絵を描かせてもらう事になっている。 まず一緒にお昼を食べて、空き時間に絵を描くのだ。 あれから美術部の顧問の先生に頼んで、美術室を使っていいことになった。 だから今日はお弁当を持って美術室で待ち合わせになっている。 もう今から気持ちが浮ついて仕方がない。 気を抜くと表情筋が緩々になってしまいそうだ。 「不毛な恋をしてるんだよ」 「……へ?」 ヒデちゃんの言葉で我に返った。 彼はまだ外を見たまま、感情の読めない顔をしている。 でも、なんだかヒデちゃんの色が… とても、悲しそうに見えてしまった。

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