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はじめては先輩10

「ぁ、あんまり見ないで、くださぃ…」 そう言って太腿を擦れ合わせる陽彩に、無意識にゴクリと喉を鳴らしてしまう。 俺、こんな獣みたいにがっつくタイプだっけ? 分かりやすく興奮している自分に羞恥を覚えた。 落ち着け。 陽彩は全部初めてなんだ。俺が優しくしてやらないとならない。 辛い思いをさせないように。 気持ちいいと、感じてもらえるように。 直に中心に触れ、ゆっくりと上下に擦り始める。 喘ぎ声を上げそうになる陽彩の唇を塞ぎ、もう片方の手で乳蕾に触れた。 「ぅ、んんっ…ぁ、ん…っ」 「…陽彩、すげー敏感」 可愛らしくて笑みをこぼすと、陽彩はカァァッと顔を赤らめて狼狽する。 その隙にキュッと乳首を摘めば、いきなりの刺激に固く目を閉じて背中を仰け反らせた。 「もぅ…、なに、するんですか…っ」 「悪い。でも、可愛いから」 「ぁっ、んん…っ」 言いながら中心を包む手の動きを速める。 そうすれば陽彩が咄嗟に足を閉じようとするから、その前に体をねじ込ませた。 大きく足を開かせて、絶頂へと追い立てる。 「やだっ…ぁ、でちゃ、ぅ…っ、んんっ」 また唇を重ね、反応の良い先端を攻め続ける。 やがて陽彩は体をしならせ、ビクビクッと震わせた。 次には手に温かい感触が広がる。 「よく出せたな。いい子」 荒い呼吸を繰り返す陽彩の額にキスを落とし、ティッシュで吐き出されたものを拭いた。 陽彩の体を綺麗にして、ふと思い至り、手についたものをペロッと舐めてみる。 それは苦かったけれど、決して不快な感情は抱かなかった。 すぐに自分の手もティッシュで拭いて、そういえばさっきから陽彩が黙ったままだということに気づく。 さっき舐めた時も静かだったよな。 普通慌てたり恥ずかしがったりすると思うのだが。 そう思って陽彩を見て、俺は固まった。 「ね、寝てる…」 1人気持ち良さそうにすやすや眠っている陽彩。 嘘だろ…。俺、まだイッてねぇんだけど…。 確かに最後までしないつもりだったけど、まさかここで放置されてしまうとは…。 かといって無理やり起こすこともできないし…。 「……トイレ行こ…」 すっかり勃たせてしまっていたものを慰めに、俺は1人、トイレへと向かうのだった…。

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