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運命_3
「俺は本気で怒ってますーぅ」
「浅井……」
「ふん」
そんな篠原が困った顔してもダメだし。
「全く………。それで智はどうしたんだ?」
「あ、うん。あのね、浅井くんにちょっと付き合ってもらいたいんだけど……」
意外や意外、指名されたのは篠原じゃなくて俺。
「みーちゃん、いいかな?」
「俺は別にいいけど……」
と篠原が俺を見る。
「やだ。俺は篠原と帰るんですーぅ。お前なんかに時間割いてらんないの!言っとくけど篠原連れてくのもダメだかんな!」
「今日はみーちゃんじゃなくて浅井くんがいいんだよぉ。相談に乗ってほしいんだ……」
お願い、と目を潤ませる水野。
これ篠原なら即OKしてるな、絶対。
「俺じゃダメなのか?」
「ダメってわけじゃないんだけど……浅井くんがいい……」
「………浅井」
何だよ、篠原までそんな目してさ……。
「浅井くん、お願い」
「俺からも頼むよ、な?」
まるで俺が悪いみたいじゃんか……。
「………〜〜あーっ、もう!わかったよ!その代わりパフェの一つぐらい奢れよな!」
「うん!うん!もちろん!ありがとう!!」
晴れ晴れとした表情に様変わりして、再び水野の腕が俺にまとわりついてくる。
「だから抱きつくなっての!はーなーれーろー!」
「あ、えへへ、ごめんね」
離れた水野は全く悪びれてない。
「じゃあ行こっか!」
さっきまでのしおらしさは何処へいったと疑うほど強引に俺の手を引いて歩き始める。
「ちょっ、待てってば!引っ張るな!」
「みーちゃん、またねー!」
コイツ、全っ然俺の話聞いてねーな……。
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