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隣_15

――ふぅ……っ……んん……っ」 重なった唇からぶわっと熱が広がって、堪らずぎゅっと目を閉じた。 わ、あ、キス、してる……。篠原と、俺キスしてる……。 「んぅ……っ……」 あ……どうしよ……ほんとに息できな………。 何度か角度を変えて押し当てられたそれは、全然離れてくれない。 「あ、待っ……んぅ……」 隙を突いて制した声もあっという間に飲み込まれて、押し当てられていた唇はいつの間にか食むような仕草に変わっていた。 「あぅ……や……」 「ごめん、もうちょっとだけ」 し、篠原ってこんなキスするんだ……こんな激しく求めるような…………。 知らなかった。だって篠原の恋はいつも遠くから見守るだけで……相手に何かを求めたりしていなかったから。 恥ずかしい…………でも、気持ちいいかも……。 なんて油断したのが悪かった。 食まれていた唇の隙間から、唐突に厚い舌が口腔に挿れられて驚きに目を見開く。 「ぁ……ぅっ………ん、んっ!?」 触れ合った舌先のぬるりとした感触に条件反射で頭を引いたものの、篠原の手が後頭部を引き寄せて逃してくれない。 それどころかより深く犯そうしてくる舌に堪らず、握った拳を篠原の胸元にぶつけた。 「ふ、ぁ……はぁ……も、無理……っ…」 「悪い………ちょっとムキになりすぎた……。大丈夫か?」 「だ、大丈夫じゃない……!息、死ぬかと思った……」 「ごめん…………」 さっきまで逃さないと言わんばかりだった後頭部に押し当てられた手が、今は優しく宥める様に撫でてくる。 「浅井が初めてじゃないの何か悔しくて」

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