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第一章・8
都の便利屋は、繁盛した。
残念なことに、身体目当ての方だが。
裏ルートで噂は広がり、小遣いに余裕のある生徒たちは、都に群がった。
ほぼ毎日、違う生徒に都は抱かれた。
「な、なぁ。夏目、フェラはオプションにないのか?」
「アレは、ダメ。気持ち悪いから」
「ひどいなぁ。気持ち悪い、なんて」
「それより、早くイッてよ。帰って晩ご飯作らなきゃならないんだから」
貫かれ、揺さぶられながら、こんな軽口まで叩くようになってしまっていた。
(何かもう、どうだっていいや)
中学生の頃、学年が上の先輩と恋に落ちたことがある。
その時初めてセックスを体験したが、甘美な記憶は遠い思い出になってしまった。
恋をして、愛する人とひとつに交わる行為なんて、子どもの幻想だと斜に構えるようになっていた。
「な、夏目! イイ? 気持ち、い!?」
男子生徒が、せっせと腰を振りながら訴えてくる。
「うん。イイよぉ~。すっごく気持ち悦い!」
(エッチは、お金になるからやってるだけだよ)
こんな哀しい思考に、陥ってしまっていた。
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