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第二章 恋人契約
ある日、都は放課後にクラスメイトの一人に呼び出された。
「何か用? 英語の宿題、さっさと済ませちゃいたいんだけど」
相手は、神谷 雄翔(かみや ゆうと)。
名家の嫡男で、富豪のお坊ちゃんだ。
しかも、優秀なαときている。
本人にその気はないかもしれないが、時折人を見下したような態度をとるこの少年が、都は苦手だった。
頭一つ分背の高い雄翔に、本当に見下ろされながら、都はそわそわと落ち着かなかった。
「今日は、いくら稼いだんだ? 何でも屋さん」
「何でそんなこと、訊くの」
やっぱり僕は、神谷くんが苦手。
別に、君には関係ないじゃん、と都はそこまでで雄翔に背を向けた。
その背に、雄翔の声が追ってきた。
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