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第二章・5
「どうしたのさ?」
「ちょ、待っ……。鼻血が……」
「鼻血!?」
何と雄翔は、都に手を握られただけで、のぼせ上って鼻血を出してしまったのだ!
「大丈夫?」
「ハンカチ、あるから」
雄翔はポケットから高価そうなハンカチを出して、鼻に当てた。
(ちゃんとハンカチ学校に持ってくるなんて、小学生みたい)
都はそれを少し可笑しく感じたが、今は擬似恋人なのだ。
精一杯、心配して見せた。
「今日はもう、帰った方が良くない? カフェは明日にでも」
「いや、行く! 這ってでも、行く!」
意外に子どもっぽい強情さを見せる、雄翔だ。
「何で? カフェは逃げてはいかないから……」
「楽しみにしてたんだ。放課後カフェ」
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