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アツアツと……11話

「じい様、暗室借りるね」 雅美さんは閉店作業を終えると部屋に入って行った。 そっか、沢山撮ったもんね……。 「ユノは撮っとらんとか?」 「撮ってないよ、今回は雅美さんが殆どカメラやってた。俺は子供達と遊んでたから」 「ユノは中身がこどんやけん、こどんが懐いてきたやろ?」 ふふっと笑うじい様。 こどん……子供の事だけど、確かに……子供と似たような目線かも知れないなあ。 「で?なんかあったとか?」 「へ?えっ?」 じい様が俺を見つめてくる。なんか……って何?えっ?俺は咄嗟に雅美さんとキスしたのを思い出して、一気に身体が熱くなる。 「泣いたあとがあるばい?なんか失敗したとや?まーに怒られでもしたか?」 じい様の言葉にそっち?と思ってホッとした。 「ち、違う怒られとらんー!確かに泣いたけど、これは違うー!」 俺は雅美さんに言われた事をじい様に話した。 「ああ、そがんことや……そうやな、ユノはもうちっとワシらに甘えてくれても良かとぞ?」 本当……なんで、この人達は優しいのだろう? 「俺……なんか……」 思わず出た言葉だった。 「こりゃユノ!お前のいかんとこはそこばい!俺なんかじゃなかろーが!ユノはなんかやない!まーに怒られたっちゃなかとや?そげん卑下した事ば言うてからさ!」 じい様の大きな声にちょっとびっくりした。 「ユノは自分の魅力に気付とらんからなあ……」 じい様はそう言うと俺のお腹にグーパンしてきた。 「痛いって!」 お腹を押さえて前のめりになると、頭をふわりと撫でられた。 「ユノ、お前はいい子過ぎるとばい!もうちっと息を抜けな」 クシャクシャと撫でられた。 顔を上げると「次、卑下した事ば言うたら給料減らすけんな」なんて笑われた。 「うん」 ありがとうじい様。 アキラさんが帰って来るまであと2時間くらいだから、雅美さんの写真が出来上がるまで経理とかの仕事をして待ってる事にした。 ◆◆◆ 「あれ?ユノ、帰っていなかったの?」 雅美さんが暗室から出てきた。 今はデジタル中心だから簡単だけど、たまにアナログでの仕事の依頼がくる。 幼稚園の園長先生がアナログの方が好きだからだ。 園児達の親達がデジタルばかりだから、せめて幼稚園ではアナログでって言っていた。 俺が小さい時はアナログの方しかなかったもんなあ。 ふと、お父さんと写真撮ったような記憶が過ぎった。 あの写真どうしたっけ? 施設に行く時に大人の人達が荷物をつめてくれたけど……写真ってどうしたっけ? 「ユノ?」 名前を呼ばれて我に返る。 「ほら、写真可愛いよ」 雅美さんは俺の前にたくさん写真を並べた。 「……これって俺?」 雅美さんが並べた写真は俺の写真だった。

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