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あらあらと……6話
俺って本当にアホだと思った。仕事に支障きたすとか考えなかったんだもん。ちゃんと考えよう。
「ユノ、食べたらベッドに戻る?」
「えっ?いや、それは……」
体調不良でもないのに寝てるのはどーしたもんかな?
「だよね、つまんないもんね、じゃあ、映画とかみる?」
ニコッと微笑む雅美さん。
「みたい!」
雅美さんと映画とか……なんか嬉しい。
「ネット配信のを見ようか、ユノ、パソコン借りるね」
「え、俺、ネット配信できるアカウントもってませんよ?」
「僕が持ってるよ」と雅美さんはノートパソコンを取りに行く。
俺が食べた食器は雅美さんが洗ってくれた。なんかもう……本当に世話かけまくりだな俺。
そして、ふと、下を何気にみて、あっ!!と気付く。そうだ、俺……シャツだけだった。
太ももに……っていう雅美さんの言葉を思い出して足を動かす。
ちょっとだるく感じた。シャツから見える太ももの内側に確かに赤くなった場所が数ヶ所ある。
ひえええ!!気づかなかった!!こんなとこも吸われたの俺?
キスマークを意識したら物凄く恥ずかしくなって、服を着たいって思った。
歩けるかな?とガクガクした足で立ち上がる。……歩けない感じではなさげなので、一歩づつ足を進める。
フラフラするし、歩きにくい。
ちょっと、バランス崩した時に「ユノ!」と腕を掴まれた。
「危ないよ?ちゃんとソファーに連れて行ってあげるよ?」
「いや、違うんです……服着たいなって」
なんか、マヌケな格好だよな?女の子ならシャツ1枚とか色っぽいんだろうけど。
「あー、なるほど」
雅美さんはニヤリと笑う。いつものニコッという笑顔じゃなくてニヤリ。
雅美さんは俺をまたひょいと抱き上げる。
「ま、雅美さん!」
「歩けないでしょ?それに別にその格好でもいいんじゃない?外に行くわけじゃないし」
「えっ!嫌です!俺が恥ずかしいんです」
「男同士なのに?」
「わ、分かってるでしょ?もうー!また、からかってんでしょー?」
「ふふ、バレた?」
雅美さんは俺をソファーの上にポイと置いた。
「仕事休んだペナルティ、今日はこのままで」
「えっ?何プレイですかコレ!」
「うーん、羞恥プレイかな?」
ニコッと笑うとノートパソコンを開く。
「映画見始めると気にならなくなるよ」
そう言われましても……って、雅美さんって意外とドS?
意外な一面見れたって事?それはそれで嬉しいけど。
その羞恥プレイなまま映画見るハメに。
まあ、確かに映画見ていると次第にきにならなくなってきた。
映画は面白くて……シリーズ物なのでその後直ぐに続けて見る。
「飲み物持ってくるね」
立ち上がる雅美さん。
「えっ、俺が……」と立ち上がろうとして、フラッとなる。
「いいよ、座ってて」
雅美さんはキッチンへ行く。本当に優しいよねえ。雅美さん。
その後、2本目の映画を見た。雅美さんと映画とか……そんなにないから、ちょっと新鮮だった。
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