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あらあらと……10話
◆◆◆
やがてアキラさんが果てて。もちろん俺もだけど。
昨日はその先もあった。アキラさんのがすぐに勃つから。凄いなって思う。こういうのを絶倫って言うんだよなあ。ネットに書いてあったもん。
だから、覚悟したのに……。
アキラさんは俺をギュッと抱き締めて……その後、何もしてこない。あれ?と思った。
「ユノ……気持ち良かったか?」
そう聞かれて頷くと「俺も」と言っておでこにキスされた。
「このまま寝ていい?」と聞かれ。
「いいよ」と答える。あれ?やっぱしないんだ?疲れてんのかな?と思った。
「今日は本当はエッチしないでおこうって思ったんやけど……俺、学習能力ゼロでさ、ユノの可愛さにやられた、ごめんね」
いきなりどうした?と思ったよ。謝るんだもん。
「アキラさん?」
「エッチは仕事のお休みの前の日とかにするから、あと……一緒に休みがかぶった時とか」
「……どうしたんですか?」
アキラさんの言葉にちょい驚く。絶倫なアキラさんが我慢とかそっちが身体に悪くないかな?
「反省しなきゃさ……欲望のままにやっちゃうとユノの負担の方がデカい。触り合うだけでも気持ちいいだろ?俺はユノに触ってるだけでも気持ちいいし、ユノの気持ち良い顔見るの好きやし」
アキラさんは俺を見つめてきて、そんな事を言う。
真剣で……ああ、俺みたいに流されちゃうタイプとは違うなって感動。
「アキラさん優しい」
「馬鹿!優しくないよ!優しかったらユノをあんなになるまでやんないから……ごめん」
アキラさんは何度も謝って俺を抱き締めた。
身体を気遣ってくれる。
雅美さんも流されちゃダメだって……セックスって欲望のままや流されちゃダメなんだなあ。
俺……エッチ初めてだし。そもそも恋人とか付き合うとかも初めてだもん。
恋愛経験ないから……アキラさんに俺がちゃんと断ったり出来たらこんな風に謝らせる事なかったかも。
俺の馬鹿!!
心の中でごめんなさいを呟いた。
もっと、色々と考えられる人になろう。
◆◆◆◆
次の日から本当、抜き合うだけになってしまった。
キスや愛撫をするけど。あと、素股ってやつ。俺の太ももにアキラさんのを挟んで動くやつ。
あれ、一瞬やってる感覚に襲われるからすごいなあ。
そして、いつの間にか「ユノ……フェラすごく上手くなったね……気持ち良かよ……喉の奥に咥えて……そう……」
アキラさんのを咥えていると頭を撫でられて誉めてくれるようになった。
アキラさん曰く……フェラがかなり上達したみたいだ。
◆◆◆
ネットでもっとこう……なんて、気持ち良くする方法をこっそり検索するのも日課になった。
検索履歴はもう、誰にも見せれない。
そんなこんなでアキラさんと付き合い始めて何ヶ月か経ってしまっていた。
冬だったのに春から一気に初夏……。
日本って四季あったよね?最近、冬と夏しかなくない?ってくらいに春を通り過ぎて夏っぽくなってきた。
「あ、やっぱユノだ」
後ろから声をかけられて振り向くと貴一がニコニコしている。
「…………」
「リアクション薄っ!!」
俺が黙っていると直ぐに突っ込みがきた。
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