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あらあらと……15話

◆◆◆ 「祭り?」 ラーメン屋から戻ると雅美さんに貴一に誘われた事を言った。 「ユノは行きたいの?」 じっと俺の顔を見つめる雅美さん。何か言いたそうに。 「雅美さんとアキラさんが行くならいいかなあって」 「……そう?ユノが大丈夫なら僕は行くよ?お友達の誘いだもんね」 雅美さんは俺の頭を撫でた。 その時の大丈夫の意味は深いものだとは思わなかった。雅美さんの大丈夫はもっと単純なものだと思っていたから「いいよ」的な返事をしてしまっていた。 ◆◆◆ 「祭り?へえ、いいなあ。行こう!俺、祭り好きなんだよ、楽しいだろ?小さい頃凄くワクワクしたなあ」 帰ってきたアキラさんに祭りの話をすると楽しそうな返事。 「貴一が屋台の手伝いするんだって」 「へえ、何やるの?」 「はしまきだって」 「マジか!俺好きなんだよなあ」 「雅美さんも行くって」 「そうか!まーとも良く祭り行ったぞ?小さい頃からさ、放生会とか花火大会とか、どんたくも行ったし、あ、でも……山笠は早起きしなきゃいけないからあまり行ってないけど」 アキラさんは楽しそうに昔話をする。 そうか、雅美さんもお祭り好きなんだなあ。こっちに来て祭りに誘われなかったから行かない人なんだと思ってた。 まあ、写真屋が忙しいから行けなかったりするんだけどね。 「写真も沢山撮ったなあ、まーは写真上手いからユノと一緒で」 「写真?」 「うん、あっ、まーのじい様は山笠の写真沢山撮ってると思うぞ?」 「そういえば夏になると写真屋に山笠の写真飾る」 「迫力あるよなあ、じい様の写真」 「うん」 「じゃあ、祭り行った時にユノに写真撮って貰おうかな?」 ふふっと笑うアキラさん。 「うん」 俺が返事すると嬉しそうにするアキラさん。 「ユノと祭り初めてだな。楽しみ……色々買ってやるよ」 「えっ?ダメですよ、俺だって働いてるんだから自分で買います」 俺は慌てて両方の手のひらをブンブンと振って断りを入れる。 「えー、だって、ユノは俺の可愛い恋人だろ?買ってやりたいんだよ!」 「そ、それを言うならアキラさんだってそうでしょう?俺の恋人なんだから俺が買ってもいいと思いますけど?」 必死で言い返したらアキラさんは何やらニヤニヤし出した。どうしたのだろう?と思ったら。いきなりぎゅっと抱きしめられた。 「ユノ、バリ嬉しい……俺の恋人とかもういっぺん言うて?」 耳元で言われて、俺ってばそんな恥ずかしい事を口にしたのかと気づいた。 「あ、アキラさん」 ぎゅっと力が入る。 「ユノ……お風呂入ろうか?ムラムラしてきた」 ムラムラ!!それはお誘いですか?アキラさん。その表現は照れますよ。 俺は頷いて一緒に風呂へ。 服を脱がせられて、2人裸で浴室へと入る。 ムラムラしたって言葉通り、アキラさんは俺にキスしてきて、身体を触りまくられた。 昨夜はエッチしなかったから、きっと溜まってるんだなアキラさん。 ベッドに行く前に……風呂でされてしまった。いつの間にか俺はエッチする事に抵抗がなくなって、気持ち良い事なんだって身体が覚えてしまって、お風呂で乱れてしまった。俺からもアキラさんを求めてしまった……何でだろ?いっぱい愛されたいと思ってしまったのだ。 ◆◆◆ そして、お祭りの日。 月曜日だったからアキラさんは美容室が休みで2人で写真屋へと雅美さんを迎えに行く事にした。

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