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イソイソと……2話

◆◆◆ 朝起きたら、ちょっと怠さを感じた。 朝食はアキラさんが作ってくれたから楽だったけれど、仕事は昼からだから良かったかな? アキラさんを送り出した後、二度寝しちゃおう。 行ってらっしゃいのキスをアキラさんとして。このキスはなんだか恥ずかしい。新婚さんか?と毎回思うのだ。 で、金魚にご飯あげて……。 ご飯あげたらソファーにゴロンと横になった。 前に雅美さんに言われた事を思い出す。 無理してセックスはするもんじゃないと。確かに今日はちょっとダルいかなあ? 俺って流されるタイプだって分かっているけど、自分を必要とされてると思ったら流されてしまうんだろうなあ。 そんな事を考えていたら玄関で音がした。 アキラさんかな?と思い起き上がる。忘れ物かなあ? 玄関へと行ってドアスコープを覗くと「雅美さん!」だった。 慌てて開ける。 「おわ!ユノ」 いきなり開けたから驚く雅美さん。 「おはよ、ユノ」 「おはよう……雅美さん、どうしたの?」 「ん?金魚の水槽の変えをじい様が持ってけって」 雅美さんの足元に水槽が1つ。 「洗う時に他に入れておかなきゃいけないでしょ?その変え」 「そんなの言えば俺が取りに行くのに」 俺は慌てて水槽を持ち上げようとしゃがんで、クラリと目眩がして、咄嗟に雅美さんに支えられた。 「ユノ」 「あ、えへへ、大丈夫。ちょっとバランス崩した」 照れたように雅美さんから離れた。 「水槽は持っていくから」 雅美さんは足元の水槽を持ち上げる。 水槽を部屋に運んで下へと置くと雅美さんは俺を見て「顔色悪いよ?」と額に手を当てた。 「だ、大丈夫」 「ダメ!ユノの大丈夫は信用ないから、ほら、熱計って」 雅美さんに強引にソファーに座らせられて熱を計らされた。 雅美さんから逃げる事は不可能。しかも、静かに怒るから地味に怖い。 ピピッと体温計が音を出す。 雅美さんが素早く体温計を俺から取る。なんせ、電子表示を消すという行為をした事あるから。 「37.5」 「へ、平熱」 「どこが?8度近いでしょ!もう!ユノは!」 雅美さんはひょいと俺を肩に担いだ。 細身でなんとなく女性っぽい雅美さんは力持ち。重い機材を軽々と運ぶから俺なんて楽勝。 ぼすんとベッドに下ろされた。 「着替えて」 「え?何に?」 「パジャマとか寝やすい格好に!」 ビシッと言われ「はい!」と思わず返事をしてしまった。 「今日は休みね」 「えっー!嫌だ」 「嫌だじゃないでしょ!」 雅美さんの迫力に負けて着替える俺。 着替えている俺をじっと見る雅美さん、なんか恥ずかしい。 「ユノ……昨日、アキラとやった?」 はいいい? 俺はその質問に答えきれずに耳まで赤くなったと思う。顔が熱いもん。 「もしかして、調子悪いのってそのせい?」 「えっ?いや、ちがっ」 俺は頭と両手をブンブンと振る。 「アキラ……ほんと、アイツ」 一瞬、雅美さんが違う人に見えた。いつもの優しい雅美さんじゃなくて、なんか上手く言えないけど、見た事がないような表情をチラリと見せたのだ。 「ま、雅美さん!違う、俺だって、気持ち良い事好きだし、それに」 アキラさんが怒られてしまうって咄嗟に思った。 俺に無理させて、熱出させたって責められる。 「俺が良いって……」 次の言葉を言う前に俺は雅美さんにベッドに押し倒されていた。

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