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ゾクゾクと……10話
雅美さんが付き合っていた人は男性だったのか。
だから、俺がアキラさんと付き合っていても驚かなかったし反対しなかったんだ。
「僕の恋愛の対象は男性だった……他の同級生は女性と付き合う。それが普通なのだろうけど、僕の場合は男性を好きになるのが普通だった。でも、周りには言えない事だよね……相手が同性ってだけで変な目で見られるし、おかしいって言われるんだ」
落ち着いた声だけど、雅美さん色々と葛藤したのかな?俺は恋愛自体が初めてだから、アキラさんに告白された時、受け止めてしまった。
「人を好きになる行為をおかしいって言うのは変な話だよね、好きなんだもん……」
「雅美さん……付き合った人とはどっちが告白したの?」
「ん?なんとなく互いに意識しあっているって気付いてて、花火大会に一緒に行った時、気付いたら手を繋いでいて……ドキドキして、その日の内にどちらともなくキスして、愛情が伝わったから好きって言葉にしたら相手も同じタイミングで好きって……だから、同時?」
雅美さんはふふっと笑う。
ふあ……なんか、青春だあ!!
「は、初エッチは?」
勢いで聞いてしまった。聞いた後に恥ずかしくなったけれど。
「思春期でやりたい盛りだから、一ヶ月後には初エッチしたよ」
ま、雅美さんの口からやりたい盛りとか出るなんて!!
「あの、雅美さんはその……受け入れる方……」
わあ!!俺、何聞いてんだよおお!!
しかも、決めつけた感じ。雅美さんは女性っぽいから下だって。
「初体験では僕が下だったけど、僕も男だからね、交代でやってた」
ふおおお!!!こ、交代!!
えっ?雅美さんがおと、男に入れちゃうの?
こんな綺麗な人がゲイビみたいに男の脚を広げて……。
ひゃあ!!やばい、顔が熱い。
赤くなっていないか心配で思わず雅美さんの胸に顔をくっつける。
「だから、両方経験あるから聞いていいよ」
き、聞くって何をですかあ!!と言いたい。
「ユノはどっちしたいの?」
ふあっ!!雅美さん、な、何聞くんですかあ!!
「アキラを抱きたい?抱かれたい?」
こ、答えづらい事を……。
アキラさんを抱くとか頭になかった。
抱かれる事を自然に思ってしまった。
「だ、抱くとか無理です」
アキラさんは大人だ。未経験な俺が抱くとか……。
「じゃあ、抱かれたい方か……ユノの方が負担大きくなるよね……アキラが躊躇うのはユノが子供だから手を出さないんじゃなくて、大事だから……僕も初めての時は痛くてね、相手も初めてなわけだから、加減というか、勢いもあったから、少し出血したんだ……しばらく痛くてね、次のエッチの時は僕が入れたよ……その時は自分の経験をちゃんと活かして相手を気持ち良くしたよ」
出血……それって切れちゃうって事?
「切れちゃうんですか?」
ゲイビではそういうシーンは無かった。
「ちゃんと解せば大丈夫だよ?僕の場合、互いに未経験だったからだし、ユノの相手は大人だから」
ほ、解す……解すって何、どーやるの?
「あの、あの、解すって」
「穴を広げてあげる事」
「えっ?広がるんですか?広がったらそのままなんですか?」
えっ?えっ?何それ……広がったままなら……えっ?待って!!
俺は色々考えてさらにパニックになってきた。
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