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ゾクゾクと……11話
「あはは、ユノ、大丈夫だよ?収縮出来るんだから、解すっていうのは一時的に柔らかくするだけだよ、ちゃんと戻るから安心して。ただ、無理して入れると切れちゃうけどね……だから、解すんだけど……ローションかとか使ってね」
解すって……具体的にはどーするんだろ?俺には未知な世界。
「どうやって解すんですか?」
「そこ、聞いちゃう?ふふ」
雅美さんは笑って「指で愛撫するんだよ」と言った。
指……指を?あれ?どこに?
俺は考えた……。で、行き着いたのが指をアソコに入れるという考え。
「指で慣らしてあげて、少しづつ解すんだよ、あ、でも、ちゃんと下準備もあるよ?」
下準備って何?
俺はもう、いっぱいいっぱいだ。
「男同士のセックスは色々と大変なんだよ……でも、大変な分、大事にされていると分かるし気持ち良いしね。好きな人に抱かれるとか抱くとか凄く幸せだって気付くよ」
雅美さんから下準備から……その後も聞いて俺はもう……。
アキラさんが手を出してこないのはそういう事かと思って、そして、それで悩んだ自分が恥ずかしくなった。
思いやりだったのに、勝手に悩んで身体壊して……本当に俺って馬鹿。
「俺……いつも、自分の事ばっか……アキラさんが色々と考えてくれてるのに」
ばり凹む。
「自分の事ばかりでいいんじゃない?」
雅美さんは俺の頭を撫でる。
「裏を返せば皆、自分の事考えてる……アキラもユノを気遣う感じだけど、臆病になってる……ユノがこんなに悩んでいるのに気付かない」
「ちが、違う!アキラさんは悪くない」
俺は必死に訴える。違う……勝手に悩んだのは俺。勝手に体調崩したのも……自分だもん!
「ユノは優しいね」
また、雅美さんは俺の額にチュッとキスをする。
「自分の中にタメないでよユノ」
雅美さんは俺を見てニコっと微笑む。
凄く優しい顔。
そういえば、どうして別れたんだろ?
「雅美さん……恋人とはなんで別れたの?」
心で呟いたはずが声に出てしまい、俺は焦った。
「ん?……学生だったし、進学して……うーん、なんだろ?自然消滅みたいになったな」
「えっ?きちんと別れていなんですか?」
「うん……きっと、あれだな……2人とも臆病だからサヨナラが怖かったかな?」
サヨナラが怖い。……その気持ちだけは分かる。
もう、サヨナラは嫌だ。
だから、友達は作らなかった。
大事な人を作らずにいたのに……。
ここで出会ってしまった。
「ユノ、元気出たみたいだね」
頭をポンポンと軽く叩かれた。
「少し眠る?」
「ううん、まだ……このままがいい」
「いいよ、側に居てあげる」
雅美さんにギュッと抱きしめて貰うと安心する。
暫くして俺は凄く眠くなって、寝落ちしてしまった。
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