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第7話
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月曜日。
お昼過ぎにアキラさんが居る美容室へ来た。
ドアを開けて中を覗く。
「ユノ。待ってたぞ」
ニコッと微笑むアキラさん。
休みだからかな?雰囲気が違う。
前髪下ろしてラフな格好。
20代に見える。
「アキラさん前髪下ろすとヤングですね」
「ヤングって………爺様と会話し過ぎだな」
クスクス笑うアキラさんは俺を椅子までエスコートしてくれた。
美容室の椅子って凄く気持ち良いよね?俺だけかな?
「髪も染める?」
鏡越しに聞かれる。
「カットだけで十分です」
「んじゃあ、もう少し明るい茶色にする?」
「あの、話聞いてます?」
カットだけで良いと言うのにアキラさんはカラーの用意までし始める。
爺様といい、
マツノブさんといい、
博多の人はあまり話聞かない気がするよ。
「ユノって毎週月曜日が休みなんか?」
ハサミを手にアキラさんは鏡越しに俺を見ている。
「別に決まってないです」
「この前も休みだったろ?西区辺りをチャリで移動してるのを見た」
この前?
あ、能古島。
「アキラさん西区ですっけ?」
「たまたま、車走らせてた」
「ドライブですか?」
「うんにゃ、営業」
「休みの日も?大変ですね」
「ユノは何してたんだ?」
「能古島までチャリで」
「チャリで?」
「はい」
「ユノ、アホなんか?」
また来たよ、このパターン。
だいたい都会の人は車とか電車とか使い過ぎ!
俺はチャリでどこまでも行ける。
「爺様にも言われたし」
「で、何してたんだ?」
「写真とか撮ったりぼーっとしてました」
「まさかの、ぼーっとしてました?ユノ、お前…………中身、年寄りか?」
「何でですか?」
「俺の甥っ子も21だけどさ、女の子とちちくりあったり、合コンしたり色々やってんぞ」
甥っ子さん半分以上が女の子と過ごしてんだなあ。
「興味ないですから」
「女の子に?」
「はい。………あ、違います、変な意味じゃなくて」
やべえ、テンパる!
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