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2話
あ、それより寝る場所!
ベッドは爺様がダブルくれたから広いけどさ、
女連れ込んでも良かごと、ダブルにしたばい!
とか言われた。
広くて助かるけどさ、女の子どころか、アキラさん連れ込んじゃった。
俺はとりあえずベッドも綺麗にした。
一緒に寝る?
脳裏に車での事が過ぎっていって何だか顔が熱くなる。
あの続きとかされちゃうのかな?
確かに気持ち良かったけど、 バクバクと心臓がやばい!
ど、どうしよう。
******
あっ……れ?
なんか暖かい… 何で?
目を開けてみる。
……アキラさん?
目を閉じたアキラさんのアップ。
えっ?
しかも腕枕。
えっ?何で?俺パンツ捜してたよね?
それなのに何でアキラさんとベッドに寝てんの?
そう……俺はアキラさんに抱っこされてベッドに寝ている。
そして気付いた。
アキラさん真っ裸だよね?
俺は?
とりあえず服着てる。
シャツと下着だけだけど。
アキラさん、
無理やりはしない人だと知ってるから一緒に寝てるだけだよね?
眠ってるアキラさんって可愛い。
それに……筋肉質。
なんか、カッコいい。
見つめているとアキラさんが目を開けた。
ドキッとした。
その目が俺を捕らえる。
「ユノおはよう」
俺を見た瞬間から笑顔のアキラさん。
「おはようございます。あの、この状態って」
俺パンツ捜してたよね?途中からベッドに意識いっちゃったけど。
「俺が風呂から上がるとユノがベッドに顔伏せて寝てたんだよ。で、服のまま寝かせるのキツいだろうって、脱がせて、ベッドに抱っこして寝たわけ」
まじ?
まじすかーっ!
「すみませんパンツ捜してたんですけど」
「ああ、俺、寝る時真っ裸なんだよ。シーツ気持ち良いだろ?気にすんな」
「裸族なんですか?」
「そうなんです」
アキラさんはニコッと笑う。
「でも、ユノ、服脱がせても熟睡してたから、ヤバかった。寝顔可愛いしさ、全部脱がそうかと思った」
「俺、地震来ても起きないタイプみたいッス」
そう爺様に言われた。
「寝込み襲いそうだったぞ。我慢したけど」
アキラさんはやっぱり思った通りだった。
積極的なのに、こんな所は真面目。
「寝顔がヤバかったな。可愛いんだ」
アキラさんの綺麗な指が俺の頬を触る。
「可愛いって言い過ぎです」
「だって可愛いから」
指先が顔にかかる髪を払う。
「可愛くな…」
い、まで言う前にキスされてます。
髪撫でる手が優しい。
アキラさんは俺の上に乗ってきて、何度もキスをしてくる。
アキラさん、体重かけないようにしてくれてるよね?
重くない。
覚えたばかりのディープキス。
気持ち良い。
アキラさんの息使いが次第に荒くなってる。
俺も……荒くなってるよね息使い。
「んっ……ふっ…」
何度もされるキスに頭がぼーっとしてくる。
くちゅって音がして唇が離れた。
「ユノ……まだ早いよな」
「えっ?何が?」
アキラさんを見上げる。
「いや、何でもない…朝飯作ってやる」
アキラさんは俺の頭を撫でると起き上がる。
で、目に入るのはアキラさんの裸体の全貌。
下までバッチリと…。
慌てて目を逸らす。
アキラさんは気にせずに真っ裸でウロウロ。
あ、裸族だからか。
パンツ捜して無かったもんなあって俺もベッドから起き上がる。
ズキンと手に痛み。
あ、そっか手怪我してた。
動かすと痛いけど、我慢してパンツを探しに行く。
タンスに行こうとして、思い出した。
前に商店街で安売りしてたからって爺様がパンツを数枚くれた。
袋に入れたままバッグを掛けるポールに引っ掛けたままなのを思い出した。
パンツを持って裸族アキラさんの元へ。
「アキラさんパンツ…」
と真っ裸なアキラさんにパンツを渡す。
もちろん見ないように。
「ありがとう」
「どういたしまして」
と俯く俺の顔を下から覗き込み、
「ユノ、耳まで真っ赤。可愛い」
とからかう。
って、いうかパンツを履いて欲しいよアキラさん。
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