23 / 133

2話

あ、それより寝る場所! ベッドは爺様がダブルくれたから広いけどさ、 女連れ込んでも良かごと、ダブルにしたばい! とか言われた。 広くて助かるけどさ、女の子どころか、アキラさん連れ込んじゃった。 俺はとりあえずベッドも綺麗にした。 一緒に寝る? 脳裏に車での事が過ぎっていって何だか顔が熱くなる。 あの続きとかされちゃうのかな? 確かに気持ち良かったけど、 バクバクと心臓がやばい! ど、どうしよう。 ****** あっ……れ? なんか暖かい… 何で? 目を開けてみる。 ……アキラさん? 目を閉じたアキラさんのアップ。 えっ? しかも腕枕。 えっ?何で?俺パンツ捜してたよね? それなのに何でアキラさんとベッドに寝てんの? そう……俺はアキラさんに抱っこされてベッドに寝ている。 そして気付いた。 アキラさん真っ裸だよね? 俺は? とりあえず服着てる。 シャツと下着だけだけど。 アキラさん、 無理やりはしない人だと知ってるから一緒に寝てるだけだよね? 眠ってるアキラさんって可愛い。 それに……筋肉質。 なんか、カッコいい。 見つめているとアキラさんが目を開けた。 ドキッとした。 その目が俺を捕らえる。 「ユノおはよう」 俺を見た瞬間から笑顔のアキラさん。 「おはようございます。あの、この状態って」 俺パンツ捜してたよね?途中からベッドに意識いっちゃったけど。 「俺が風呂から上がるとユノがベッドに顔伏せて寝てたんだよ。で、服のまま寝かせるのキツいだろうって、脱がせて、ベッドに抱っこして寝たわけ」 まじ? まじすかーっ! 「すみませんパンツ捜してたんですけど」 「ああ、俺、寝る時真っ裸なんだよ。シーツ気持ち良いだろ?気にすんな」 「裸族なんですか?」 「そうなんです」 アキラさんはニコッと笑う。 「でも、ユノ、服脱がせても熟睡してたから、ヤバかった。寝顔可愛いしさ、全部脱がそうかと思った」 「俺、地震来ても起きないタイプみたいッス」 そう爺様に言われた。 「寝込み襲いそうだったぞ。我慢したけど」 アキラさんはやっぱり思った通りだった。 積極的なのに、こんな所は真面目。 「寝顔がヤバかったな。可愛いんだ」 アキラさんの綺麗な指が俺の頬を触る。 「可愛いって言い過ぎです」 「だって可愛いから」 指先が顔にかかる髪を払う。 「可愛くな…」 い、まで言う前にキスされてます。 髪撫でる手が優しい。 アキラさんは俺の上に乗ってきて、何度もキスをしてくる。 アキラさん、体重かけないようにしてくれてるよね? 重くない。 覚えたばかりのディープキス。 気持ち良い。 アキラさんの息使いが次第に荒くなってる。 俺も……荒くなってるよね息使い。 「んっ……ふっ…」 何度もされるキスに頭がぼーっとしてくる。 くちゅって音がして唇が離れた。 「ユノ……まだ早いよな」 「えっ?何が?」 アキラさんを見上げる。 「いや、何でもない…朝飯作ってやる」 アキラさんは俺の頭を撫でると起き上がる。 で、目に入るのはアキラさんの裸体の全貌。 下までバッチリと…。 慌てて目を逸らす。 アキラさんは気にせずに真っ裸でウロウロ。 あ、裸族だからか。 パンツ捜して無かったもんなあって俺もベッドから起き上がる。 ズキンと手に痛み。 あ、そっか手怪我してた。 動かすと痛いけど、我慢してパンツを探しに行く。 タンスに行こうとして、思い出した。 前に商店街で安売りしてたからって爺様がパンツを数枚くれた。 袋に入れたままバッグを掛けるポールに引っ掛けたままなのを思い出した。 パンツを持って裸族アキラさんの元へ。 「アキラさんパンツ…」 と真っ裸なアキラさんにパンツを渡す。 もちろん見ないように。 「ありがとう」 「どういたしまして」 と俯く俺の顔を下から覗き込み、 「ユノ、耳まで真っ赤。可愛い」 とからかう。 って、いうかパンツを履いて欲しいよアキラさん。

ともだちにシェアしよう!