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1話-5
汚れたパンツは洗面所で水に浸した。
眠気がメーターを振り切ったので、もう何もかもが煩わしくなり、俺は下半身裸でソファに横になる。
あの変態(間宮さん)も一応は満足したらしい。
止まっていた手を動かして、執筆作業に戻ってくれた。
間宮さんは小説家だ。
ひょんなことで間宮さんの手伝いを始めた俺は、間宮さんのヒモのようなものだ。
いや、ヒモそのものだ。
けれど、俺との戯れで間宮さんが最高の作品を書けるというのだったら、俺は別に構わないのだ。
「叶くん、こっちきて」
間宮さんが俺を呼ぶ。
微睡んでいた頭を揺り動かし、隣の部屋へ。
間宮さんが俺を呼ぶ限り、残り2時間という短い睡眠時間が削られようと、俺はそれを拒むことはできない。
俺自身の心が、間宮さんに囚われているから。
「僕のベッドで寝なよ、僕もこれ終わったら、一緒に寝るから」
「間宮さんが眠る頃には、俺が起きてるよ」
ギシッ。
硬めのスプリングが、脱力した俺を受け止める。
「おやすみ、叶くん」
「おやすみ、間宮さん」
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